ウクライナ東部のロシア軍の攻勢「最低限」=米国防省幹部

米国防総省の幹部は2日、記者団に対して、ロシア軍制服組トップのワレリー・ゲラシモフ参謀総長が先週、
ウクライナ東部ドンバス地方を訪れていたと明らかにした。

匿名を条件に記者団に話した国防総省幹部は、ゲラシモフ参謀総長がドンバス地方にいたことは確かだが、
一部で報道されていたように負傷していたのかは確認できていないと述べた。

ゲラシモフ参謀総長については、4月末から前線に自ら向かい、1日には東部ハルキウの戦場から避難したと一部で伝えられている。
国防総省幹部はさらに、ウクライナ東部でロシア軍が展開している攻勢は、「非常に生ぬるい」もので「よく言って最低限」、かつ「活力に欠けている」と話した。

マリウポリへの空爆は続いており、ロシア軍はこれまで以上に精度が低く、低空からの投下が必要な「無誘導」爆弾に頼っているという。


ロシア軍への評価についてはこれとは別に、北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍の最高司令官だったジェイムズ・スタヴリディス米海軍大将(退役)が1日、
アメリカのラジオ局に対して、将軍クラスの戦死が相次ぎ伝えられることについて、ロシア軍の「とんでもない無能ぶり」が原因だと話した。

「2カ月間で軍幹部の将軍を少なくとも12人は失っている」と、スタヴリディス氏は述べ、
現代の歴史でこれほど将軍が戦場で戦死するのはかつてなかったことだと話した。


スタヴリディス氏はさらに、ロシア軍がウクライナの民間人を「虐殺」し、「隣国への違法な侵略」を通じて戦争犯罪を相次ぎ繰り広げていると非難した。
https://www.bbc.com/japanese/61303167