参院選出馬の漫画家・赤松健氏 政策ビラはイラストいっぱいの“同人誌風”

東京・秋葉原の電気街の中心に、美少女キャラクターの絵になぜか「本人」と書かれた不思議な看板を掲げたスペースがある。中をのぞくと、漫画の原画がズラリ。

 ここは自民党から比例代表に出馬予定の人気漫画家・赤松健氏(53)の事務所だ。 「事務所の窓や看板に『本人』と書いているのは、『赤松健』と書くと公選法でだめなので。他にも、ファンにサインをする時に一緒にキャラクターを描くと金銭的価値が出てしまうので選挙違反になるとか。一つ一つ弁護士に確認しながらやっています」 「本人」はそう語る。  
赤松氏は累計2000万部の『ラブひな』や、シリーズ累計2600万部の『魔法先生ネギま!』などの大ヒットを飛ばした人気漫画家。日本漫画家協会の常務理事も務めている。  なぜ、現役バリバリの漫画家が選挙に? 「私はこれまで児童ポルノ禁止法の改正や著作権侵害の非親告罪化など創作物の表現が規制されかねない動きが出るたびにロビイングをしてきました。周囲からは『議員になったほうが早いんじゃない?』と言われてきましたが、連載もあったので、断わってきたんです。
 その後も漫画家協会会長のちばてつや先生から『よろしく頼むよ』と激励をいただき、協会内でも私しかやる人がいなくて。本当はちば先生のような巨匠がやったほうが効果があるのはわかっていますが、連載の目処が立ったこともあり、『私しかできない』と出馬を決意したんです」  当選すれば漫画界から初の国会議員が誕生する。

 選挙戦術も漫画家ならではの作戦を考えている。政策ビラはイラストがいっぱいの小冊子だ。 「今の漫画界の問題や私の政策などを漫画で説明しています。同人誌みたいだからみんな“何だろう”ともらってくれるんです。サポーターの募集についても、HPで『たまむす』という企画をやっています。47都道府県に卵のイラストが置かれていて、その県のサポーターが100人になると卵が割れて、私が描いた、その県にちなんだかわいいキャラが生まれる。漫画家らしく見て楽しい愛されやすい選挙活動を目指しています」  選挙戦では“アキバ”が熱くなりそうだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0f86eb0494f31dc2e5e4f25d478711bd1d8bbbda