【ワシントン=長沼亜紀】米連邦準備理事会(FRB)が6日発表した3月の消費者信用残高(速報値、季節調整済み)は、年率換算で前月比14.0%増えた。金額ベースの残高は4兆5390億ドル(約593兆円)で、前月から524億ドル増え、ダウ・ジョーンズまとめの市場予測(250億ドル程度)を大幅に上回った。

同指標はローンなどの借り入れによる個人消費の動向を示す。クレジットカードなどの「リボルビング払い」ローンが35.3%増と急増した。伸び率は前月の16.2%を上回り、1998年4月以来の大きさとなった。

物価上昇で消費者景況感は下がっているが、これまでのところは個人消費は堅調さを保っている。新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着き、消費対象がモノからサービスに移っている。消費者は旅行などサービス支出にクレジットカードを使用することが多いことから、リボ払いローンが伸びた可能性もある。

一方、自動車ローンや教育ローンなどの「非リボルビング払い」ローンは7.4%増えた。前月の8.3%から伸びは鈍化したが、強さを維持した。
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