■子どもは「自分が親から愛されているか」に敏感
未成年の子どもは、1人で生きていけません。親の支援があってこそ、生活したり、自分のやりたいことをしたりすることができます。そのため、子どもは「自分が親から愛されているか」について、非常に敏感です。
「自分は親から愛されていない」と感じると、「愛情不足」と呼ばれる状態になります。すると、様々なトラブルに発展することが多いです。私がこれまでに1万組以上の親子の子育てをサポートしてわかった「愛情不足の子どもの特徴」を紹介します。それは、
① 甘えの増加
② わがままへの発展
③気力の低下
の3つです。
(中略)
■わざと手のかかる行動を取る点にも注意
② わがままへの発展:愛情を確かめるために、わざと手のかかる行動をする
甘える頻度が増えたとき、親ができる限り要求を聞いてあげれば、子どもはまた元の状態(愛情不足ではない状態)に戻ります。しかし、仕事や家事の忙しさから、なかなか聞いてあげられないと、さらに状況が悪化します。すると子どもは、理不尽な要求(わがまま)をするようになります。
親が仕事で忙しいのに「今日仕事休んで、買い物に連れてって」と言ったり、無理だとわかっているのに「50万円のゲーミングパソコンを買って」「ブランドのバッグ買って」と言ったりします。子どもの気質によっては、「買い物連れていけ」「バッグ買ってこい」などと言葉遣いが乱暴になることもあるでしょう。
この場合、さすがに子どもも「この要求を聞くのは難しい」とわかっています。ただ「こんなわがままを言う私でも、親は愛してくれるかな?」と試す感覚や、要求を聞いてもらえないイライラから言っているのです。家だけではなく、学校でもわざと先生に迷惑をかけているかもしれません。
③ 気力の低下:朝起きられなくなったり、自分の未来に希望を持てなくなったりする
子どもの気質によっては、わがままではなく、気力が低下することもあります。「どれだけお願いしても、うちの親はどうせ聞いてくれない」「私は誰からも愛されていない」と感じるため、自分の未来に希望を持てなくなるからです。すると生きることに無気力になって、朝起きられなくなったり、学校に行けなくなったりします。
中学生の場合「高校はどこに行く?」と聞くと「知らん」「どうせ受からないから受験しない」と言うこともあるでしょう。自分の人生に投げやりになっていたら、注意が必要です。
愛情不足が続くと、人間関係に悩みやすくなります。なぜなら、次の2つの二次障害が起こるからです。
(1)人を信じられなくなる
親からの愛情を感じられないと、親のことを信頼できなくなります。いちばん身近な自分の親でさえ信頼できないのに、学校の先生や友達などの他人を信じることは難しいでしょう。すると、深い人間関係を築くことも難しくなります。
(2)自分を信じられなくなる
親から愛されてないと感じると、自分は価値のない人間だと思ってしまいます。つまり、自分に自信を持てなくなるのです。すると、クラスメイトに話しかける勇気がなくなります。「どうせ無視される」「友達になってくれるわけがない」と無意識に思ってしまうからです。友達がなかなかできず、悩むこともあるでしょう。
ほとんどの子は、友達に会うために学校に行っています。友達関係がうまくいかなくなれば、学校も楽しくないと感じます。それがきっかけで、不登校になることもあるのです。
(中略)
では、どうしたら、愛情不足は解消するのでしょうか?
(中略)
では、どんな言葉をかけたら、子どもは喜ぶのか。たとえば、「最近、どんなゲームやってるの?」と言ったらどうでしょう。自分の好きなことに興味を示してくれているので、嫌な気持ちにはなりません。
「今日、学校はどうだった?」「先週行けなかった買い物、今週だったら行けそうだけどどう?」。こんな言葉も、言われて嫌な気持ちにはならないでしょう。
年齢や現在の親子関係によって、子どもがよろこぶ言葉は変わります。上記の言葉をかければ、100%うまくいくとは言えません。ただ、勉強や宿題の話をするよりも、上手くいく可能性は高いです。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/73ff33409e76b7484c57fadd836cc4c3a32ef29c