外来種のアメリカザリガニやアカミミガメ(ミドリガメ)の飼育を認めつつ放流や販売を禁止したり、ヒアリの水際対策を強化したりするための改正外来生物法が11日、参院本会議で可決し、成立した。政府は1年以内の施行を目指す。
これまでは「特定外来生物」に指定されると一律に飼育も禁止されていたが、改正法では例外を設けられるようにした。今後政令で指定するアメリカザリガニとアカミミガメについては、放流や販売を禁止する一方、ペットとしての飼育は可能とする。
2種はともに北米原産で繁殖力が強く、在来種を駆逐するなどの被害が出ている。環境省によると、国内ではアメリカザリガニ約540万匹、アカミミガメ約160万匹が飼育されている。同法で飼育を禁止すると飼い主が一斉に自然界に放流し、かえって悪影響が拡大する恐れがあるため、規制が遅れていた。
https://www.yomiuri.co.jp/science/20220511-OYT1T50252/