急ピッチで進むインフレへの対策が景気を冷え込ませるとの懸念などを背景に、2022年5月のビットコイン相場は一時的にピーク時の半値を割り込むなど、低迷しています。これにより、ビットコインを正式に法定通貨として採用したエルサルバドルは、大きな損失を出しているとする試算が発表されました。

Bloombergの集計によると、エルサルバドルがこれまでビットコイン購入につぎ込んだ費用は、1億300万ドル(約134億3000万円)と見積もられているとのこと。一方、ブケレ大統領が購入していることを明かしたビットコインは7400万ドル(約96億5000万円)相当の2301BTCであるため、エルサルバドルは約30%の損失を出していることになるとBloombergは指摘しました。

1人当たりのGDPが3799ドル(約49万円)、外貨準備高が一般的に危険水準とされている「輸入額の3カ月分」の40億ドル(約5215億円)以下と厳しい経済状況にあるエルサルバドルにとって、仮想通貨取引で半年間に約2900万ドル(約37億8000万円)もの損失を出したのは手痛い失敗です。
https://gigazine.net/news/20220511-el-salvador-bitcoin-losses-swell/