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“自宅前からの生中継”上島竜兵さんの訃報を伝えるテレビ番組に批判の声 夏野剛氏「死因にニュースバリューがあると思って速報したのであれば残念だ」

ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんが亡くなったことについて、一部の情報番組では具体的な方法を伝えたり、自宅前から生中継を繋いだことに対し、批判の声が上がっている。

 同日夜の『ABEMA Prime』に出演したフィギュアスケーターの安藤美姫は「報道する側も仕事ではあると思うし、私もテレビ番組に出演させていただく立場としては避けられない部分があるとも思う。ただ、自分の家族が亡くなった時にどう思うかを考え、報道の力というものを踏まえたあるべき姿で報じてほしい」とコメント。

 「リディラバ」の安部敏樹代表は「僕は当該の情報番組に出ていたので“もう少し慎重になって、配慮をした方がいいんじゃないですか?”、とコメントをさせてもらったが、番組側はそもそもこうしたテーマの扱い方に慣れていないのでは?と思った」と指摘。

 「著名な方への敬意の表し方として、長い尺でしっかり扱うべきだ、という意識もあるのだろうが、それをやるだけの情報量がない時点では何を報じていいのか分からず、とりあえず現場に行こうとなったり、死因についての議論になったりしてしまうのではないか。規範やガイドラインも含め、現場レベルでは意外に共通化されていないことが多いのではないかと思った」。

スタジオでの議論の様子

 オンラインサロン『田端大学』の田端信太郎塾長は「上島さんと親交があったということもあって、志村けんさんが亡くなったときのことを思い起こした。志村さんは病死ということもあって、お笑い芸人としての過去の名場面などを流すなど“笑うのも追悼だ”という雰囲気があったと思う。しかし今回は扱い方が難しいだろうなと上島さんのファンとしては思う」とコメント。

 その上で、「あくまでも報道・言論の自由の範囲でもあるので、ガイドラインを守らなかったメディアがいたとして、そこに“守れ“と強制したり、スポンサー企業に電話をかけたりしてエスカレートするのもおかしいと思う。ひとりひとりが胸に手を当てて、何が正しいのかと考えればいい」とした。

 また、近畿大学情報学研究所長の夏野剛氏は「“亡くなりました”というだけで十分であって、死因にニュースバリューがあると思って速報したのだとすれば残念だ。“死因が特定されました”というだけで速報するのはおかしい。仮に自死だったとすれば様々な理由やバックグラウンドがあったはずで、そこを深掘りした話をしていただけるのであれば得るものがある視聴者もいるかもしれないし、そのためには一週間後でも一カ月後でも構わないはずだ」。

 議論を受け、テレビ朝日の平石直之アナウンサーは「これだけ著名な方が亡くなったとなると、報じないという選択はない。ただし、そのやり方、長さ、そして夏野さんがおっしゃったように“速報”と付けて伝え始める必要はあったのか。横並びだから許されるという時代ではないと思った」と話していた


 厚生労働省は悩みを抱えている人に相談窓口の利用を呼び掛けている。1人で悩みなどを抱え込まず、「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などに相談してください。