徳島大は10日、神経痛や腰痛などの治療薬メチルコバラミンに、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の症状の進行を抑える効果がみられたとする治験結果を発表した。メチルコバラミンを製造販売するエーザイによると、2023年度中の承認申請を予定しているという。

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 全国25カ所の医療機関で、ALSの発症から1年以内の患者が治験に参加した。治験では週2回、16週間にわたり、神経痛などの治療で使われる100倍の量のメチルコバラミンを筋肉注射するグループと、偽薬を筋肉注射するグループに分け、症状の経過を比較した。

 その結果、メチルコバラミンを注射した63人は、偽薬を注射した63人と比べ、16週の時点で症状の進行を約43%抑える効果がみられた。既存の治療薬であるリルゾールと併用した場合は、リルゾールだけの場合と比べ、症状の進行を45%抑える効果がみられた。一方、重篤な副作用は確認されなかった。

 同大が過去の研究を部分的に…

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