長期の新型コロナウイルス流行でマスク着用が常態化し、素顔を見せることを恥ずかしがる子どもが増えている。
専門家は「コミュニケーションの発達や不登校に影響しかねない」と懸念し、子どものマスク着用の弊害を訴える。
◆オンライン授業なのにマスク着用
3月、東京都内の母親(29)は自宅でオンライン授業を受ける小学4年の娘(10)を見て不思議に思った。
自宅ではふだんマスクを外し、以前はオンライン授業も素顔で参加していたが、この時はマスクを着けていた。
理由を聞くと「みんな着けているから何となく」。画面の子どもの半数がマスク姿だった。
母親は「外でマスクを外していいと伝えた時も娘は恥ずかしがった。以前より素顔をさらすのが不安になっている」と心配する。
調査会社「日本インフォメーション」が2月、10~60代の会員約1000人を対象にインターネット調査を実施したところ、「コロナ収束後もマスクを使用するか」との質問に対し、
10代は男女ともに約5割が「いつも必ず使用」か「できるだけ使用」と答えた。
理由は、10代女性では「かわいい、きれい、かっこよく見える」が最も多く、感染対策と関係がなかった。
実際、東京・原宿で尋ねると、女子高校生(17)は「素顔を見せられるクラスメートは5人くらい。今さら外せない」と苦笑した。
https://www.tokyo-np.co.jp/amp/article/176313