2021年の実質GDP成長率は3.4%
https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/05/2740e6587c952513.html
ウクライナ国立銀行(NBU、中央銀行)が5月2日に発表した年次報告書によると、同国の2021年の実質GDP成長率は3.4%だった。
新型コロナウイルスの影響を受けた2020年のマイナス3.8%からプラスに転じた。当初予想されていた3.8%より0.4ポイント低かったが、
新型コロナ感染拡大前の2019年の実質GDP成長率3.2%をわずかに超えるまで回復した。2022年の成長率についてNBUは前年比約3割減少すると予測している。
2021年初から高まっていたインフレ率は2021年10月以降徐々に沈静化したものの、
2021年12月に前年同月比10%を記録し、目標値5%(許容範囲±1%)を上回った。
NBUはインフレ抑制を狙って1月時点で6.0%だった主要政策金利(キーレート)を段階的に引き上げ、
12月に9.0%とした。2022年1月には10.0%に引き上げた(2022年1月27日記事参照)。
NBUは2022年の実質GDP成長率の予測について、ロシアによるウクライナ侵攻前には3.4%と想定していたが、
4月14日の発表では前年比で約3割減少すると見込んでいる。IMFはマイナス35.0%、世界銀行はマイナス45.1%(2022年4月13日記事参照)と予測している。