数学A教科書に「算額」 難問を昔の子どもが解いていた史料

岐阜県大垣市赤坂町の金生山明星輪寺に奉納されている「算額」(県重要有形民俗文化財)が、本年度に改訂された高校「数学A」の教科書に取り上げられた。

江戸期に高度な数学の問題を10代前半の子どもたちが解いていたことを示す史料で、
住職の冨田精運さん(70)は「算額によって、年齢が近い現代の高校生に数学の楽しさが伝われば」と話している。

算額は幕末の1865年に、大垣藩の和算私塾「算光堂」が奉納。図形を用いた算題12問と、
解いた塾生の名前や年齢などが記されており、塾のレベルの高さを示すとともに、老若男女の別なく算術を遊びの一環として楽しんでいるさまを伝える。

 今回、数研出版(東京都)の「高等学校シリーズ 数学A」で、「図形の性質」の章で「算額」と題したコラムが、
揖斐郡揖斐川町の写真家篠田通弘さん(66)が撮影した写真と共に掲載された。
数研出版の編集部によると、明星輪寺の算額は年少者が解答しているのが特徴で、
「数学が苦手な生徒にも身近に感じられるのでは」と話す。県内の公立高校では9校が採用している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d0ec7d5be8e7b763b16f1ce2a01bfa6541425120