ここ数週間はキャシー・ウッド氏率いるアーク・インベストメント・マネジメントにとってこれまでで最も劇的な状況の一つとなっているが、ウォール街はウッド氏が自身の戦略を維持するとともに、投資家も同氏を引き続き支持していることを確信している。
ハイテク株売りによって、将来に重点を置くアーク・インベストメントの上場投資信託(ETF)が打撃を受けている。11日は特に最悪の状態となり、旗艦ファンドのアーク・イノベーションETF(ARKK)は過去3番目に大幅な下げを記録した。
同日の最大の値下がり銘柄の一つは、26%下落した米最大の暗号資産(仮想通貨)交換業者コインベース・グローバルだった。しかし、ウォール街の他の投資家が同銘柄を手放す一方で、ウッド氏と同氏のチームは下落を保有拡大の機会と捉え、12日までの週に約86万株を買い増した。
ARKKは11日に急落したものの、資金流入を記録した。流入額は約4500万ドル(約58億円)と、78億ドル規模の同ETFにとっては比較的少ないが、今年に入ってからの純流入額は15億ドル余りとなっている。同ETFは一時、年初来で61%下落していた。
ETFトレンズの調査責任者、トッド・ローゼンブルース氏は「投資家はこの戦略に引き続き忠実であるほか、長期的な視野を持ち、急落を追加資金を投じる好機と捉えている」と指摘した。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-16/RBY51ODWLU6A01