ウクライナ東部で攻撃激化 「戦って勝つ以外ない」とゼレンスキー大統領
ウクライナ東部ドンバス地方の掌握を目指すロシア軍は、主要都市への攻撃を強めている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は23日、動画演説で、戦って勝つ以外に選択肢はないと述べた。他方、ロシアの支援を受ける分離独立派は、南東部マリウポリの製鉄所で投降したウクライナ兵を裁判にかけることになると、ロシア国営メディアに語った。
ウクライナ東部ルハンスク州では、ウクライナの管理下にある最大都市セヴェロドネツクが、ロシア軍による激しい砲撃やミサイル攻撃にさらされている。
同州のセルヒィ・ハイダイ知事は23日、セヴェロドネツクを掌握するためにロシア政府が「焦土作戦というアプローチ」をとっていると非難した。
「彼ら(ロシア軍)は毎日、防衛線を壊そうとしている」、「ただ組織的に街を破壊している。どこもかしこも常に砲撃されている」とハイダイ知事は述べた。
英国防省関係者は、人口約10万人のセヴェロドネツクがロシア側の「目下の戦術的優先事項」の1つになっている可能性が高いと指摘している。
ハイダイ知事によると、ロシア軍はドネツ川に架かる複数の橋を破壊。残っている橋は1つだけで、セヴェロドネツクへのアクセスが遮断される恐れがあるという。
また、ロシア軍の戦車が住宅を攻撃し、セヴェロドネツクを「地球上から」消し去ろうとしていると非難した。
ウクライナの人権オンブズマン、リュドミラ・デニソワ氏は、同市がマリウポリと同じ運命に見舞われる危険性があると指摘。
https://www.bbc.com/japanese/61548087