放棄された郵便物1万3000通、再配達へ 解雇の元局員が勤務時間中に配達しきれず

日本郵便近畿支社は24日、美原郵便局(堺市美原区)の元局員(20)が約4カ月にわたり、自宅に隠したり雑木林に放棄したりした郵便物は全体で計約1万3000通だったと発表した。
25日以降、差出人に連絡して再配達などの対応を取る。小方憲治支社長は記者会見で「皆さまに多大なご迷惑をおかけし、深くおわびしたい」と陳謝した。

日本郵便によると、元局員は昨年9月下旬~今年1月中旬、配達しきれなかった郵便物を持ち帰ったり、美原区の雑木林に捨てたりした。「勤務時間中に配達できず、他の職員にも相談できなかった」と説明していた。

1月に郵便法違反容疑で逮捕、起訴され、今月20日に大阪地裁堺支部で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた。

府警が証拠品として押収した郵便物は今週、同社に返還された。約1万3000通の中には堺市民向けの新型コロナウイルスのワクチン接種券なども含まれていた。再配達するか返還するかは差出人の意向を確認して決める。

日本郵便は3月に元局員を懲戒解雇し、監督責任がある上司らも処分した。(共同)

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