浜銀総合研究所(横浜市)がまとめた神奈川県内の上場企業の決算集計(連結ベース)によると、2022年3月期の経常利益は前の期比55%増の8345億円だった。増益は2年ぶりで、比較可能な16年3月期以降で最高益となった。好調な海外経済にけん引され輸出が好調で、円安により輸出企業を中心に業績が改善した。
規模が突出する日産自動車などを除き、県内に実質的な本社がある上場企業で22年3月期決算の114社を集計した。
売上高は同12%増の12兆7249億円で3年ぶりの増収となった。「新型コロナウイルス禍の影響が和らぎ、正常化に向かいつつある」(浜銀総研)といい、製造業ではすべての業種で増収だった。
コロナ禍で先延ばしにされていた設備投資の再開や自動車などの輸出が好調に推移。なかでも一般機械は同20%増、自動車・自動車部品は同15%増と大きく伸びた。円安も追い風となり、増収効果で、経常利益は大幅に増加した。
23年3月期の業績予想について浜銀総研は、売上高が前期比14%増、経常利益が同10%増と堅調に業績を伸ばすとしている。円安も手伝い「原材料高なども売り上げ増がカバーできると見込む企業が多いようだ」(同社)。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC249FY0U2A520C2000000/