35年ぶりだった国内での新種発見、ゴキブリは「屋外では重要な生き物」
35年ぶりに日本で発見された新種のゴキブリなどを紹介する企画展「大発見!ゴキブリ展」が県ふれあい昆虫館(石川県白山市八幡町)で開かれている。
企画展では、静岡県の磐田市竜洋昆虫自然観察公園の専門職員柳沢静磨さん(27)が、2020年に発見を発表した新種・ウスオビルリゴキブリ(体長約1センチ)とアカボシルリゴキブリ(同)、翌21年に発表したアカズミゴキブリ(体長約4センチ)の生体などを展示している。20年に発表した2種類は、いずれも光沢のある 瑠璃るり 色の姿が特徴のルリゴキブリの仲間。国内で新種のゴキブリの発見が発表されるのは35年ぶりだった。
沖縄県与那国島で見つけたウスオビルリゴキブリは、薄い帯状の紋様が特徴だ。アカボシルリゴキブリは、鹿児島県悪石島で見つけた。羽に朱色の鮮やかな紋様が3個ある。
12日に同館を訪れた柳沢さんは「ゴキブリは屋内で見つかると嫌われもの。しかし屋外では、朽ち木などを自然に返すための重要な生き物だ。いろいろな種類がいることも知ってほしい」と話していた。
企画展では、世界のゴキブリの中から体が薄緑色のグリーンバナナローチ(同約2センチ)やワインレッドのヨロイモグラゴキブリ(同約7センチ)なども展示しているほか、壁に映されたゴキブリの映像をおもちゃのハンマーでたたくゲームコーナーなども設けられている。
新種のアカボシルリゴキブリ(柳沢さん提供)
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