かつて日本は世界第2位の経済大国としてアジアの雁行(がんこう)モデルの先頭を飛翔(ひしょう)していましたが、今は1人当たりGDPでは、シンガポールを下回ります。

〈日本が落ちぶれている理由は明白だ。〝変化できない国〟になったからである〉

政治家や官僚は「惰性」と「前例踏襲」を繰り返すばかりで、21世紀のボーダーレス経済やデジタルトランスフォーメーションにも対応できていません。その旧態依然ぶりは新型コロナ禍への対応でも明白になりました。

「このままでは、繁栄の後に長期衰退に陥ったスペインやポルトガルと同じ運命をたどることになる」―。そう警鐘を鳴らし続ける著者は、「日本没落」を回避するには「少子化」「教育」「国民国家」という3大問題を解決するしかないとした上で、日本の「デジタル改革」を論じる章では、現在の極めて使い勝手の悪いマイナンバー制度をゼロベースで作り直すよう提言します。

https://www.sankei.com/article/20220429-LYLBR3ZKJNL7ZN6TUYVEJ2LO4U/