英国のTelegraph紙によれば「東部戦線の戦いは気が遠くなるような命がけの隠れんぼだ」と表現、
砲兵部隊を守るため最前線で戦うウクライナ軍兵士は同紙の取材に「ここで銃撃戦は一度も発生していない。
ただ塹壕でじっとして敵の砲撃をやり過ごすだけで、砲撃が激しく2日半も身動きがとれなかった時は
瓶の中に小便をすることもあった」と明かしており、とにかくロシア軍のUAVから見つからないよう常に姿を隠す必要があると述べている。

このウクライナ軍兵士は「上空を円を描くようにUAVが飛び始めると移動を始めるサインだ」と明かしており、
Telegraph紙は「実際の戦いは通説通りには行かない=発砲していなくてもUAVが上空を飛び始めれば位置が敵に露見したと判断する」と指摘しているのが興味深い。

このウクライナ軍兵士は「1発も発砲していないのに敵が突然攻撃したこともあるし、
1発も発砲していないのに敵砲兵部隊が急に移動を開始したこともある。みんな怖がっている。
この状況(砲兵部隊を守るために後退できない立場)を怖らがない奴なんていない。でも戦わなければならないんだ。
とにかく塹壕やシェルターに座って深く呼吸をする、ただ呼吸をするだけだ」と述べており、
砲兵の打ち合いで負ければ機械化部隊が押し寄せてくるため恐怖と向き合いながら「前線の位置」を保持しなければならないのだろう。

恐らく榴弾砲やMLRSの数も重要だが、損耗率が高い小型UAVをどれだけ保有しているのかも重要で、
ロシア軍はUCAVの保有数は少ないものの小型の軍用UAVだけは大量に保有(Orlan-10だけでも1,000機以上)しているため「ロシア軍のUAV不足」を短期的に期待するのは望み薄だ。

https://grandfleet.info/european-region/fighting-on-the-eastern-front-of-ukraine-a-mind-boggling-hide-and-seek/