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水漏れ明治用水、ほっと一息? 東海地方で激しい雨

東海地方では気圧の谷に暖かく湿った空気が流れ込んだ影響などで、二十六日夜から二十七日にかけて大気の状態が不安定になり、非常に激しい雨が降った。一時間の降水量は、愛知県新城市で五四・五ミリ、同県西尾市で五三・〇ミリ、名古屋市千種区で三七・〇ミリを記録し、いずれも五月の観測史上最大となった。
 三重県でも、南伊勢町で四八・〇ミリ、いなべ市で五月の観測史上最大となる三四・五ミリに達した。静岡市や浜松市でも六〇ミリを超える激しい雨となった。
 名古屋地方気象台によると、東海地方は二十七日午後から高気圧に覆われ、次第に晴れる見通しだ。
 明治用水の大規模漏水問題で農業用水が手に入りにくくなっている愛知県西三河地方でも、岡崎市で二三・〇ミリ、豊田市で一九・五ミリなどの雨が降った。
 JAあいち中央(安城市)によると、前日まで水がなかった田んぼで二十七日には水が張った状態になったところがある。担当者は「これから気温が上がるので、張った水がどれくらいもつかわからないが、今の状況では非常にありがたい雨」と話した。
 一方、明治用水土地改良区によると、降雨により矢作川に土砂が流れ込んだ影響で、漏水が起きた頭首工(とうしゅこう)付近で臨時的に取水しているポンプの能力が一時低下した。