南米コロンビア大統領選 来月決選投票 初の左派政権誕生か注目 | NHK
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南米のコロンビアで大統領選挙が行われ、左翼ゲリラの元メンバーで左派のペトロ氏が得票率でトップに立ちました。来月、第2位の候補との間で決選投票が行われますが、左翼ゲリラとの戦いが続いたコロンビアで初めて左派の政権が誕生するか、注目されています。
6人の候補が争ったコロンビアの大統領選挙は29日投票が行われ、選挙管理委員会によりますと、左翼ゲリラの元メンバーで、首都ボゴタの市長などを務めた左派のグスタボ・ペトロ氏(62)の得票率が40%、独立系の候補で企業家のロドルフォ・エルナンデス氏(77)が28%などとなりました。

ただ過半数を獲得した候補はおらず、来月19日、この2人による決選投票が行われることになりました。

コロンビアでは、半世紀以上にわたる政府と左翼ゲリラとの戦いで20万人以上が犠牲になり、親米右派の政権が続いていますが、新型コロナウイルスの感染拡大で経済格差が広がり、既存の政治への批判が高まっています。

今回の選挙でペトロ氏は、富裕層への増税や、農業関係者の保護などによって経済格差を解消することを訴え支持を伸ばし、コロンビアで初めて左派の政権が誕生するか注目されています。

一方で、得票率が第3位の中道右派の候補がエルナンデス氏の支持を表明したことから、決選投票の行方は予断を許さない状況です。