阪神高速松原線、通行止めは異例の3年間…老朽化で高架の中央部分が沈む

 阪神高速道路は6月1日から約3年間、松原線の喜連瓜破(きれうりわり)(大阪市平野区)―三宅ジャンクション(JCT)(大阪府松原市)間の約2・5キロを通行止めにし、大規模な改修工事を行う。年単位で長期間通行止めを伴う工事は異例という。同社は、特設サイトで迂回(うかい)路を紹介するなどしている。
 通行止めは6月1日午前4時から始まり、2025年春の解除を見込む。工事の対象は、1979年に設置された喜連瓜破出入り口の近くにある高架橋(長さ約150メートル)。継ぎ目がある橋の中央部分が沈んできたため、2003年にケーブルで橋をつり上げる補強工事を実施したが、老朽化が進み、今回は橋を撤去して架け替える。

 同社は工事の専門家らを交えて、上下線を交互に通行止めにする案など様々な工法を検討。ほかの工法では、道路の規制期間が10年以上に及ぶ可能性があることなどから、今回の全面通行止めを伴う工事が妥当だと結論づけた。
 通行止め区間を利用する車は1日約6万台。工事中、三宅出入り口と、喜連瓜破の北にあり松原方面に向かう平野入り口は閉鎖するが、大阪市中心部とつながる喜連瓜破出入り口は利用可能。近畿自動車道など周辺の有料道路への回り道をする際に、一般道に降りても、追加料金が発生しないように配慮する。同社は「不便をかけるが、道路網を長く維持するために必要な工事であることを理解していただきたい」としている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/09b214cfac9c8a330643350149448dcf72defbdd