家の周りには巡回する大量の警備員たちの姿があった
同行していた元自衛官のアザラシ氏に相手をしてもらいものの数分で制圧を完了
中へ入るとなんとも言えない違和感に襲われる
途中でスタッフの数人が吐き気を覚えた
俺も例外でなく、調査団の動きは明らかに鈍化していた
さすがにまずいと思い近くの部屋で休憩するも回復はせずむしろ悪化
やがて一人が倒れる
それを皮切りに二人目、三人目も堪えきれずに倒れる
いったいこれはなんだ?
我々は今なにを体験している?
頭がおかしくなりそうだった
しかしそれでもなんとか気を引き締め、残りのスタッフらで続行を決断
その最中で再び犠牲を出しながらも、どうにか最奥の部屋に到達する
ここが安倍晋三の部屋兼トイレだ
もはや残っているのは俺だけだった
朦朧とした意識のなか、俺は半ば無意識的に扉を開く
そしてそのまま部屋に倒れこんだ
俺も限界だったのだ
奥に安倍晋三は………いなかった
なぜ?どうして?安倍晋三はどこに行った?
………………
いや、そういうことか
そうか、ここはただの家屋じゃない
この建築物が、これ自体が、


安倍晋三のウンチだったのだ


それに気づくと同時、俺も意識を闇へと沈める
富ヶ谷ハイムという超巨大ウンチの異臭は、人間を充分に殺し得るものだった
調査団は、全滅した