消費者の買い物などへの意欲を示す5月の「消費者態度指数」は、新型コロナの新規感染者数が減少傾向にあることから、前の月を1.1ポイント上回りました。このため内閣府は消費者心理の基調判断について「下げ止まりの動きがみられる」と7か月ぶりに上方修正しました。

消費者態度指数は、全国の8400世帯を対象に今後半年間の暮らし向きがどうなるかや、自動車や家電製品が買い時になるかなどを聞いて消費者の心理を指数で示すものです。

5月に行われた調査で、2人以上の世帯の指数は34.1と前の月を1.1ポイント上回り、2か月連続で改善しました。

内閣府はガソリンなどの資源や原材料価格の高騰が続いている一方、全国の新規感染者数が減少傾向にあり、経済活動の正常化に向けた動きが進んでいることが影響したと分析しています。

このため、消費者心理の基調判断を「下げ止まりの動きがみられる」に上方修正しました。

上方修正は去年10月以来、7か月ぶりです。

一方、1年後の物価の見通しについて「上昇する」と答えた世帯の割合は、94.4%と前の月を0.7ポイント上回って、同じ質問を始めた2004年4月以降で最も高くなり、4か月連続で過去最高を更新しました。

内閣府は「経済活動の正常化に伴い、消費者心理に改善の傾向がみられるが、物価上昇や海外経済の動向がどのような影響を及ぼすのか注意する必要がある」としています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220531/k10013651401000.html