事件が起こったのは11月27日のことだった。ベルギーの首都ブリュッセルの中心にあるアパートの2階で夜間騒音がするという苦情を受けた警察が介入したところ、中には裸体の男性が25人いて、乱交パーティの真っ最中であったという(DH紙、12/1)。参加者のひとり、サイエル欧州議員は窓から雨どいを伝って脱出を図ったが、警察に確保された。また、本人は否定しているが、同議員のカバンの中からは麻薬も見つかっている(RTL、12/2)。

 日本ならば、こういった類のパーティを催すこと自体が問題となりそうだが、ベルギーではそうではない。未成年が混ざっていたわけではなく、参加者同意による乱交パーティは違法ではない。問題は、DH紙が指摘するように、これがブリュッセルの夜間外出禁止令中、人との接触を極力制限するよう課せられている時期に起きたことだ。しかも麻薬まで押収されている。加えて、これらの違反行為を行った者のなかに外交官2人と欧州議員が含まれていたのだ。これが第一の理由である。

https://newsphere.jp/politics/20201210-2/