京都府南丹市園部町の農芸高は、乳牛の能力を映像で審査する「ジャパンハイスクールビデオコンテスト」で、グランドチャンピオンに輝いた。乳房の形などが乳の生産能力の高さや搾乳のしやすさを推察させ、世界的に知られる海外の審査員から高い評価を得たという。
乳牛の大会は「共進会」が有名だが、新型コロナウイルスの感染拡大で中止が相次ぐ。高校生に晴れ舞台を用意し、改良意欲を高めてもらおうと、牛の精液や受精卵などの輸入を手掛ける野澤組（東京都）が同コンテストを2021年度に初めて開催した。
近畿、中国、四国の畜産の強豪5校が、正面や横、歩行の様子などを撮影した17頭の映像を応募。農芸高の6歳の「シエラ」が最高賞に選ばれた。乳牛改良の第一人者として名高いマイク・ウエストさんが講評し、「美しい乳牛だ。乳房の幅、容積があり、完成度に優れる」と賞賛した。同高の2歳の「ブレイブ」も、2番目の賞に当たるリザーブチャンピオンを獲得した。
担当する教諭は「世界的存在であるウエストさんに審査してもらう機会はまずない。コロナ禍でも怠らずに管理してきたことが評価につながり、うれしい。農芸の名を知ってもらう機会にもなる」と話した。今年も開催予定で、連覇を目指す。
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