サッカー日本代表は31日、国際親善試合のパラグアイ代表戦(6月2日・札幌ドーム)に向け、札幌市内で約1時間、冷たい雨が降る中で調整した。

 気温11度。凍えるような雨が降る中で、長友は誰よりも熱かった。
練習序盤から大きな声を張り上げ、ときに奮い立たせ、ときに笑わせる。W杯のメンバー入りを懸けたサバイバルマッチ4連戦を控え「ライバルがいるからこそ、刺激をもらえて頑張れている。覚悟は変わらない。W杯に対して、誰よりも強い覚悟がある」。
4大会連続となる夢舞台へ、寒さを吹き飛ばすほど情熱的だった。

 20年前の記憶は、色鮮やかに刻まれている。テレビの画面越しに躍動する日本代表のプレーを見て、東福岡高のチームメートたちと歓喜を共有すると、おぼろげだった願望は確固たる目標へと昇華した。
「東福岡でレギュラーで出られていない選手の心にも火を付ける偉大な大会だった」。夢をもらった側だからこそ、バトンをつなぐ責任の重さを知っている。

 当時、名古屋U―15に所属していた吉田も同じ思いだった。いつもは隣の練習場でトレーニングしているGK楢崎正剛(名古屋)が日韓大会で活躍する姿を見て、「日本代表が目標としてぐっと近づいたことを覚えている。すごく刺激を受けた」

 日本協会への選手登録数は2014年度をピークに減少傾向にあり、国内のサッカー人気は明らかに減退している。ただ、吉田自身はそれすらもW杯の結果にリンクさせ、背負う自覚を持っている。
主将を担う大黒柱は「子供たちや次の世代に刺激や憧れを抱いてもらえるようなパフォーマンス、プレーをしないといけない」と殊勝に言った。

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