その名は「死の竜」、翼竜の新種発見 南米の工事現場から化石
小堀龍之2022年6月2日 10時30分

 アルゼンチンの約9千万年前の白亜紀の地層から、翼を広げた大きさが9メートルに達したとみられる巨大翼竜の新種の化石が見つかった。南米では最大の翼竜といい、研究チームはギリシャ語で「死の竜」などを意味する「タナトスドラコン・アマル」という名前をつけ、学術誌に発表した。

 翼竜は、恐竜と同じ時代に共存していた空飛ぶ動物だ。研究チームによれば、翼竜の背骨や腕などの化石が土木工事の際に見つかり、2体分の骨だとわかった。骨は大きく、生きていたときに翼を広げた大きさはそれぞれ9メートルと7メートルに達したと考えられた。

 ほかの翼竜の化石と特徴を比べたところ、翼を広げた大きさが10メートルに達したとされる史上最大級の翼竜ケツァルコアトルスの仲間で、アズダルコ科の新種と判明した。頭が大きく、首が細長いのが特徴だ。

 世界共通の学名を「Thanatosdrakon amaru(タナトスドラコン・アマル)」とした。タナトスはギリシャ語で死、ドラコンは竜を意味する。アマルは南米の神話に登場する空飛ぶ竜の名前だという。

※略※

https://www.asahi.com/articles/ASQ505CHCQ50ULBH005.html
https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20220531001819_comm.jpg