探せ!昔ながらの屋台ラーメン 週2回移動販売、懐かしチャルメラの音 | 岐阜新聞Web
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懐かしいチャルメラの音を鳴らし、出来たての中華そばを届ける。昔ながらの屋台ラーメン「だるまラーメン」を営む小椋正夫さん(79)=岐阜県関市=は週2回、夕方になると一人でトラックに乗り込み、関市や近郊を回ってラーメンを販売する。根強いファンも多く、周囲からは“だるまのおやじさん”の呼び名で親しまれている。ラーメン作りを本業にしてから25年以上経過したが、「体が動くうちは続けたい」と意欲を燃やす。

小椋さんは、足のけがをきっかけに左官業の仕事を辞め、53歳のときにラーメンで生計を立てようと決断。4年間の修業を経て、東海3県で屋台ラーメンを展開していた「だるまラーメン」からのれん分けしてもらい、独立した。

譲り受けた店の味を見直し、麺やスープも変えた。特にチャーシューにはこだわり、秘伝のタレに漬け込んだレシピは家族にも教えないほどの徹底ぶりだ。「味にこだわっていれば、お客が付いてくれる」と語る。

週2回のうち、水曜日は関市洞戸地域から美濃市中心部まで移動。土曜日は、美濃加茂市から富加町、関市を走る。道端から声をかけられるとトラックを止め、荷台の厨房(ちゅうぼう)で手際よくラーメンを作る。価格は1杯650円。第3月曜日は家族も手伝い、インスタグラムなどで移動先を告知する。スマートフォンを片手にトラックにたどり着く客も多く、ファンの間では「だるまラーメンを探せの日」として定着している。

最近は手伝いで子どもや孫が6、7人加わることもあり、イベントに参加する機会が増えた。9日は午後6時から関市本町の飲食店「10CAfE by masuya」の外で販売。18日午前10時~午後3時には、同市元重町の長良川鉄道関駅横の喫茶店「初雪草」前で開催されるマルシェに出店する。「中華そばを目当てに来てくれる人もいる。おいしいと言われるとうれしい」と笑顔で話した。