ロシア兵捕虜200人の証言 入隊の動機は「給料だけ」 武器を持たずに国境越え...
ウクライナのユーチューバー、ボロディミル・ゾールキン氏は、ロシア軍の侵攻が始まってから、ウクライナの遺体安置所に収容されるロシア兵の遺体を撮影し、ネットにアップしようと思いついた。戦争犯罪につながる証拠を押さえられるかもしれないという思いと、持ち物やネームタグ、番号なども撮影してアップすることで、行方不明となっている兵士の、ロシアに残された家族から反応があるかもしれないと考えたからだった。
ウクライナ軍との関係ができたゾールキン氏は、今度はロシア人捕虜とのインタビューを記録に残すことを提案した。この提案も実現し、これまでに200人以上の捕虜をインタビューした。ウクライナ国防省によれば、戦争開始以来、ロシア軍兵士の捕虜の数は1000人前後ということだから、その2割の声を聞いたことになる。
この記事は、5月24日にウクライナのウェブサイト”V gostyakh u Gordona”にアップされたゾールキン氏の話を筆者がまとめたものである。
ゾールキン氏によれば、ロシア軍兵士のほとんどが貧しい地方出身の、軍務経験のない若者で、支給される給与を当てにして志願兵契約を結んだという。
捕虜の中には武器さえ持たされずに国境を越え直後に攻撃を受けた者、自ら武器を置き投降した者など様々いるが、総じて戦闘へのモチベーションは低く「自分の考えも持っていない」とゾールキン氏は指摘している。
ゾールキン氏はキーウに住む41歳のユーチューバー。米国の雑誌『ニューヨーカー』(3月21日)や英国の有力紙『ガーディアン』(4月5日)にもその活動は詳しく紹介されている。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000256961.html