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難民申請中の当事者らが入管難民法改正の動きに抗議 「外国人の人権に向き合って」
政府は、ウクライナ避難民を「準難民」として受け入れるための入管難民法改正案を、今秋に見込まれる臨時国会に向けて準備している。改正案には、難民申請を3回目以降は認めないとする規定も盛り込む検討を進めている。難民認定手続き中は日本から出国させない「送還停止効」を乱用して申請を繰り返すケースがあるとの見方があるためだ。
こうした動きに対し、トルコ出身のクルド人・オザンさん(23)はこの日の会見で「入管にとってはいい法案なのだろうが、私にとってはまるでミサイルを向けられているように感じる」と表現。自身は在留資格を得られないまま、3回目の難民申請中で「健康保険証がないため医療費が高い。妹3人がインフルエンザにかかった時は15万円もかかった。自分は病院に行くのを我慢した」と厳しい暮らしの一端を語った。
タンザニア出身のブンダラさん(29)とムーシさん(45)はゲイのカップル。タンザニアでは、同性愛は刑罰の対象とされているといい、ブンダラさんは、かつて同国での男性との性交渉で逮捕されたことがあるという。これまでに2回、難民申請をして認められなかったムーシさんは「(法改正で)祖国に戻されたら、私たちの命は危険にさらされる」と述べた。
イラン出身のサファリさん(53)は現在、3回目の難民申請中。「日本政府はウクライナには関心があっても、私たちに関心を示さない」と話した。
会見に同席した指宿昭一弁護士は「政府は、火事場泥棒でもするかのように入管難民法の改悪法案を秋の国会に出そうとしている。ウクライナでの戦争の政治利用で、許されない。多文化共生の理念に反するおかしなことが行われようとしている。強い危機を感じる」と指摘した。
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