アダルト漫画の「味海苔修正」が警察の一斉通達で使えなくなった……という"噂"がネット上を駆け巡った。もっともらしい話だが、長年マンガ表現の取材を続けてきた身からすると、「ホントか?」という感じ。「警察の一斉通達」なんていうことがあれば、前代未聞の出来事である。さっそく業界関係者に事実確認をしてみたが……先に結論を言おう。この話はデマだった。(取材・文:昼間たかし)


■作家発で広まったデマ


このデマが広まった間接的なきっかけは、月刊誌『COMIC BAVEL』(文苑堂)が5月号から「修正方式」を変更したことのようだ。これまで同誌では、刻み海苔のような黒の太線でアレをところどころ隠す「黒海苔・味海苔」などと呼ばれる修正方式をとっていた。しかし、5月号からは、そういった部分が、真っ白に修正する「白抜き」というスタイルに変更されていた。


ただ、「修正スタイルの変更」は、成人漫画誌ではままあるもの。この時点では「お? 変えたな?」ぐらいの話であった。ところが、とある漫画家がこんなツイート(現在は削除)をして、それが大きな注目を集めることになった。


担当氏に会う機会あったので、白塗り修正のこと聴こうと思ってたら、先に話繰り出されまして。


「おポリス様から各出版社に一斉通達がでて、味海苔修正ができなくなった」
との事です。これに異を唱えると雑誌存続が危うくなりますので、出版社側は苦肉の策の白塗り、と言うことです。
https://www.excite.co.jp/news/article/Careerconnection_20549/