際立つ安倍元首相のメディア露出 意図するところは参院選後「最大派閥を忘れるな」
2022.6/7 11:00

産経新聞(6月2日付朝刊)が「派閥領袖(りょうしゅう) 再び夜動く―参院選へ結束と探り合い」と報じたように、夕食のメンツもまた興味深い。

5月19日、麻生太郎自民党副総裁、茂木敏充幹事長と東京・赤坂のうなぎ料理店「重箱」。この3人の会食は3月14日以来だ。

5月31日、菅義偉前首相と東京・松濤のフランス料理店「シェ松尾」。それぞれ夫人同伴で、安倍氏お気に入りのフレンチ。

6月1日、二階俊博元幹事長と都内ホテルのアンダーズ東京。安倍派の西村康稔前経済再生相、稲田朋美元政調会長、二階派の林幹雄元幹事長代理、武田良太元総務相が同席。この会食が最も生臭い。

大型連休中の安倍氏はゴルフ三昧だった。〝コロナ明け〟ということか、河口湖の別荘に首相秘書官経験者、友人を夫人ともども招き、バーベキューとゴルフを楽しんだ。

男子ツアー「フジサンケイクラシック」の競技会場である富士桜カントリー倶楽部、富士ゴルフコースなどで4ラウンドプレーしたという。

側聞したところでは、ハーフで50を切った日の夜は、富士吉田市の焼き肉屋まで出向いて大いに食べ、飲んだという。要するに、最近は元気いっぱいなのだ。

岸田文雄首相に政策上の注文は少なくないはずだが、この露出の意図するところはただ一つ。参院選後の内閣改造・党役員人事だ。「最大派閥を忘れるな」ということである。 (ジャーナリスト・歳川隆雄)

https://www.zakzak.co.jp/article/20220607-EB25OGQBM5PWXDAVZI5NRVZRSU/2/