2009年に設立されて以来、ウィッグの無償提供を行ってきたJHD&C。
その代表である渡辺さんが、なぜ疑問を抱くようになったのだろうか。
その理由について渡辺さんは「髪の毛のない人たちに対して“髪の毛っていいでしょ”“毛があるって素晴らしいですよね”というようなことを
少しずつ、無意識のうちに強要している面は否定しきれないと思う」と話す。
「“結局、ウィッグを着けるしかないかな”、というのが“生きづらさ”の原因になると思う。
本来、誰がどんな髪型をしようが自由なはずだ。髪の毛があるかないとかに関わらず、みんなが生きやすい世の中になるべきだ」。
30年以上のキャリアを持つ渡辺さん。
NPO法人を立ち上げ、ウィッグの無償提供をしようと考えたのは前年の2008年に独立する際「髪の毛に恩返しがしたい」と思ったことがきっかけだった。
「ニューヨークで修行をしていた頃、キリスト教文化の中にある“チャリティ”を目の当たりにしてカルチャーショックを受けた。
皆さんが、まるで呼吸をするようにチャリティをする。一方で、チャリティをしないのも自由で、そこに同調圧力のようなものは一切なかった。
https://times.abema.tv/articles/-/10026007