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現在、SNSなどで自身の女装写真をアップしている、女装研究家・伊織殿さん(@ioridonodono)。2013年に事故で他界したお笑い芸人・桜塚やっくん(享年37)と共に、“美女♂men”という女装バンドを組んでいたという。やっくんが亡くなった後も音楽活動は続けていたが、今度は自身ががんに侵されて声を失ってしまう。目の前で亡くしたやっくんとマネージャーを思い、「泣きながらでも立ち上がって、ふたりの分も夢を追いかけ続けないといけない」と立ち直るまでの思い、そして「これしかない」と決意した女装への考えを明かした。
■桜塚やっくんの死、がんで失った声、「今の自分に残されたものは何だ?」
――女装に興味を持ち、取り組むようになった理由・きっかけを教えてください。
【伊織殿】もともとは地元の兵庫県でサラリーマンをしていたんですけど、どうしても叶えたい夢がありまして。会社を辞め、思いきって上京したところ、とあるテレビ番組でお笑いタレントの桜塚やっくんが「女装バンドを結成する」と発表しているのを見かけたんです。そこで、メンバーのオーディションをする…とのことで、ぜひ参加したい!と思ったんですけど、応募条件が「女装をすること」だったんです。
【伊織殿】それともうひとつ、一生忘れることのできない悲しい思い出もあって…。それは今から9年前、夢を追いかけて、ようやく何かを掴めそうになったときに、バンドのメンバーだった桜塚やっくんとマネージャーが目の前で交通事故に遭い、亡くなったことです。それでも歯を食いしばり、泣きながらでも立ち上がって、ふたりの分も夢を追いかけ続けないといけない…という気持ちも、苦難を乗り越える原動力だったように思います。何かやりたいことや目標のある人は、後悔のないように人生を送っていただきたいです