ポテトチップス、値上げの効果は? カルビー社長に聞く

――ポテトチップスの出荷価格を約3年ぶりに7~10%引き上げ、
今夏以降も「かっぱえびせん」などの1割程度の値上げや内容量減少を予定します。消費者の理解は得られますか。

「原材料価格がここまで高騰すると、食品ビジネスが立ち行かなくなる。
生産性の向上などを進めてきたが限界に達している。原材料生産者に利益を還元するためにも値上げは必要だ」

「欧米ではモノの価格と並行して給与も上昇する傾向にあるので値上げが進みやすい。
日本のここ20年ほどのように企業努力で商品価格を下げていくという考え方では、
企業の利益がでないから給料も上がらず(消費者が)安い商品を求める流れを断ち切れない」

――1月末に実施したポテトチップス値上げの効果は出ていますか。

「かなり価格転嫁できている。バレイショ不足の影響で販促費を抑えていることもあり、実売ベースの利幅は上昇している。
様々な食品が値上げされるなかでスナック菓子は比較的割安感があるとみられ、販売数量は落ち込んでいない。
もともと節約志向が強まったり野菜・果物相場が高騰したりするとスナック商品は販売が伸びる傾向にあることも、
当社の値上げのマイナス影響を緩和しているとみている」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC174OL0X10C22A5000000/