原材料高を受けて値上げした食品メーカーが、2022年3月期連結決算で減益や赤字に陥る事例が相次いだ。想定以上にコストが膨らみ、値上げしても追い付かなかったためだ。

 22年3月期に値上げされた商品の代表格は食用油だ。原材料の大豆や菜種が海外で不作だったほか、世界的な脱炭素の流れを受けたバイオ燃料向け油脂の需要増が原因となった。J―オイルミルズは1年に5回値上げし、昭和産業と日清オイリオグループの値上げもそれぞれ4回に及んだ。

 3社の売上高は前期比2桁増となったが、J―オイルミルズは本業のもうけを示す営業損益が2千万円の赤字に転落した。
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