「会社たたむしかない…」取引業者も困惑 古い生コンクリートを混ぜ込み“不正生コン”約70棟に使用か


神奈川県川崎市の生コンクリート製造会社が余った生コンクリートに新しいものを混ぜて出荷し、およそ70棟の建物で使われていた疑いがあることがわかりました。この会社の生コンを使った施工業者が私たちの取材に応じ、困惑した胸の内を明かしました。

生コンクリートとは、固まる前のコンクリートのこと。JISの基準では、練り混ぜから90分以内に現場に届けるよう定めています。

今回の問題とは全く関係のない別の業者に聞くと、余った生コンクリートを古いものと混ぜることで、場合によって、強度が不足するおそれがあるといいます。

生コンクリート製造会社(※今回の問題とは全く関係の無い業者)
「(仮に)実際に出荷するコンクリートの強度よりも低い物を再度出したとなれば、強度は低くなるので問題だと思う」



■「工事のキャンセルが出たため、やむなく混ぜ込みを…」
JNNは、不正なコンクリートが使われたとみられる川崎市など、7つの市や区に取材しました。

すると合わせて、およそ70の建物で使われた可能性があることがわかりました。

記者
「古いコンクリートを使うのは社長からの指示だった?」

小島建材店の従業員
「それは私の言葉では言えません」

社長の自宅を訪ねてみると、応答はありませんでした。

川崎市が今年4月、小島建材店に聞き取り調査したところ、次のように回答したといいます。

小島建材店
「今年1月6日に雪が降って気温が低く工事のキャンセルが出たため、やむなく混ぜ込みをしてしまった。そこから2月3日まで継続的に出荷してしまった」

https://news.yahoo.co.jp/articles/db70fc4c6c43b09d059fde08b226ab100a4bcb5f