厚労省の不適格なデータは、これだけにとどまりません。2021年10月に厚労省が作成した10代、20代の男性と保護者に向けた新型コロナワクチンのパンフレットです。
男性で心筋炎・心膜炎が疑われた報告頻度を比較していて、左側がワクチンを打った場合、右側が新型コロナウイルス感染症にかかった場合で、それぞれ100万人あたりどれくらい心筋炎・心膜炎が発生するかを表しています。

比較するのであれば、本来は「ワクチンを打った場合」と「打たなかった場合」を比べる必要がありますが、厚労省は「打たなかった場合」ではなくて、「新型コロナにかかった場合」で比較。
比較対象にならないものを並列しています。例えば、新型コロナにかかった場合、15歳から39歳では、心筋炎・心膜炎の発症者数は、人口100万人あたり834人と記されています。しかし、この834という数値。
データそのものが極めて不適格な計算方法で出されていた数値だったことが分かりました。

リスクを知りたいのに比較対象にならないものを並べている

宮澤大輔医師
「これを見れば、見た人はやはりワクチンを打った方が心筋炎も安全なんだなという印象を受けると思う」

宝塚市にある みやざわクリニック院長の宮澤大輔医師。2021年12月からこのデータに問題があるとTwitter(ツイッター)で発信し続けてきました。

宮澤大輔医師
「問題点はリスクを知りたいのに、比較対象にならないものを並べていることが問題になります」

データには「新型コロナウイルス感染症にかかった場合」と記されています。しかし、これも恣意的とも言える不適格なデータだと分かりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0cf1122ab31210e8f5fd8bb14e8eec53e58e50e6?page=4