中国東方航空が運航する旅客機が3月に墜落した事故を巡り、コックピット内の何者かによる意図的な操作が原因である可能性が飛行記録で示されている。米当局者の暫定分析について知る関係筋が明らかにした。

 問題のボーイング737-800型機は突如、高度上空からほぼ垂直に急降下し、高速度で山岳地帯に突っ込み墜落した。関係筋によると、回収されたブラックボックスのデータは、機体制御への操作が急降下させた可能性を示唆している。

 事故原因に関する米当局者の暫定分析について知る関係筋の一人は「機体はコックピット内の何者かに指示された通りのことを実行した」と述べた。暫定分析では、損傷した飛行記録装置から得た情報などを検証した。

 この関係筋は、調査を主導している中国当局が墜落機の機械や飛行制御に問題があったとは指摘していない点に言及し、米当局者の分析を裏付けているとの見方を示している。737-800型機は世界の航空業界で広く使われている主力機で、民間機の中でも極めて高い安全実績を誇る。

 関係筋によると、これまで得た情報から、調査に関わる米当局者の間ではパイロットの行動が焦点に浮上した。誰かがコックピットに押し入り、意図的に墜落させた可能性もあるという。

 またボーイング、航空安全の規制当局のいずれも、事故を受けた改修指示書や安全指令には取り組んでいない。関係筋が明らかにした。これらは、乗組員らが事故で直面した問題や機体の修繕に必要な詳細について航空各社や操縦士に警告する必要があると当局が考えた場合に使われる。

 今後これまで知られていなかった証拠が浮上し、米国の暫定分析の内容を裏付けることもあり得る。ある関係筋は、米国側は中国当局が入手している情報をすべて把握していないと明かした。

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