ミャンマーの民主派による抵抗勢力らは、国軍による停戦の呼び掛けを拒否し、「殺人集団である国軍には決して屈せず、最後まで闘い、革命を成功させる」と表明した。電子メディアのイラワジなどが13日伝えた。
 国軍の最高意思決定機関「国家統治評議会(SAC)」は12日、民主派が結成した国民防衛隊(PDF)やその他の民主派武装勢力に停戦(合法的な枠組みへの帰順)を提案。テロ組織に指定している挙国一致政府(NUG)に教唆されているとの認識を示し、武装解除すれば歓迎すると述べた。
 中部バゴー管区タウングーのPDFは12日付の声明で、「NUGが国軍に真摯(しんし)な対応をしている一方で、国軍は拘束した民主派戦闘員を拷問、殺害している」と強調。東部カヤー州デモソを拠点とするPDFの広報担当者も、「70年以上にわたってわれわれを支配した上に、洗脳しようとしている国軍は信用できない。降伏はあり得ない」と述べた。
 さらに北西部チン州のチンランド防衛隊(CDF)は、「われわれは軍事独裁政権の一掃を決意しており、最後まで闘う」とコメント。北西部ザガイン管区インマビンのPDFを指導するボタンマニ氏は、「停戦の提案は、国軍が苦しい状況にあることの表れ」と指摘し、国軍は抵抗勢力を倒すことは不可能と理解し始めているとの考えを示した。
 NUGのナイントゥーアウン国防次官は、「残虐な無差別空爆を続けている国軍を信用することは不可能」とした上で、「クーデター以降犯した殺人と破壊行為の責任を必ず国軍にとらせる」と述べた。