身代金要求ウイルス、アニメの現場も混乱…教訓は「何も信頼しない」
https://news.yahoo.co.jp/articles/a8db391b590a19799eba4ed4987ab2cd0d401ff5?page=2

同社は今回の被害を踏まえ、ソフトをダウンロードするときにIT部門の判断を求め、ウイルスの検知機能も強化した。
「アニメ業界はクリエイティブな能力が求められるため、自由にインターネットを利用できる環境を優先しがち。
セキュリティーの発想を根本的に転換する時期に来ている。業界全体で『ゼロトラスト』を進めていくべきだ」。
関係者はそう語る。

ゼロトラストとは、英語で「何も信頼しない」を意味する。近年注目を集めるセキュリティーの考え方だ。

従来は、社内と社外を「城壁」で区切り、外からの通信を1か所の「関所」で監視するイメージの
境界型防御が一般的だった。
だが、サイバー攻撃が、容易に城壁を突破する今、こうした方法は通用しなくなっている。
社内でも全ての通信に攻撃の可能性を疑い、守るべき端末ごとに関所を設ける
ゼロトラストをイメージした防御が求められている。

米国のセキュリティー会社「パロアルトネットワークス」が昨年7月、日本国内の約400社を対象に実施した調査では、
既にゼロトラストを取り入れている企業は16%。
採用の検討や情報収集をしている企業は72%あった。

デジタル庁も導入を進めており、今月末にはシステム構成などを定めた指針を策定し、
他の省庁にも広げる方針だ。