サムスン電子の李在鎔(イ·ジェヨン)副会長が、半導体先端工程に必ず必要な極紫外線(EUV)露光装備確保のために独占生産業者であるオランダASMLを訪れた。李副会長は、オランダのマルク·リューター首相にも会うなど、EUV装備を最大限早く導入するために総力を傾けているという評価が出ている。

サムスン電子は、李副会長が14日(現地時間)、ハーグ首相執務室で首相と面談した後、アイントホーフェンにある半導体装備企業ASMLを訪れ、ペタル·ベニンクASML最高経営者らに会ったと明らかにした。

李副会長のこのような行動は、台湾TSMC、米国インテルなどのライバル企業より先にEUV装備を確保するためのものだ。完成車メーカーからビッグテックまで、微細工程半導体需要が急増し、グローバル半導体企業間のEUV装備確保戦はさらに激しくなっている。 EUV装備は、1台当たりの価格が2000億~3000億ウォン(約200億~300億円)に達するほど高価であるうえに、年間生産量が40台余りに過ぎないためだ。

業界関係者は「EUV装備は単純な半導体装備ではなく半導体覇権を握ることができる鍵」とし「EUV装備確保のためにイ副会長がネットワークを総動員している」と話した。

サムスン電子のイ·ジェヨン副会長が、極紫外線(EUV)露光装備会社であるオランダASMLを直接訪れたのは、それだけ微細工程半導体生産を巡るグローバル企業間の競争が激しいという意味と解釈できる。


世界スマートフォンから電気·自動運転車、サーバー業者などまで性能競争が激化し、先端半導体を適用しようとする企業の需要が急増しているためだ。特に、米国政府がオランダ政府を通じてEUV装備搬出に事実上介入し始め、グローバル企業の最高経営陣は装備確保のために各国政府との緊密な協力関係を築くことに総力を尽くしている。

○TSMC·インテル緊張

微細工程が半導体の競争力を左右する理由は大きく2つだ。まず、生産性が高い。半導体企業はウェハーという半導体基板に露光装備で下絵を描いて半導体を生産する。

既存の露光装備が筆なら、EUVはペンに当たる。回路をさらに薄く描くことができるようになり、ウェハー一枚でより多くの半導体を製造することができる。生産性は高まり、価格は下がる。半導体の性能も良くなる。微細工程で描く半導体回路幅が狭くなるほど素子の動作が速くなる。消費電力は減り、情報処理の速度は上がる。

サムスン電子と台湾TSMC、米国インテルなど半導体企業がEUV装備をできるだけ多く確保しようとする理由もこのためだ。 しかし、EUV装備技術を備えているところはオランダASMLが唯一であるうえ、年間生産量も昨年現在42台に過ぎない。中国の半導体技術力の向上を牽制する米国がEUV装備の搬出に介入し、EUVを確保するためにはASMLだけでなく、オランダと米国政府の顔色も伺わなければならない。

https://www.kedglobal.com/jp/%E3%82%B5%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%B3%E9%9B%BB%E5%AD%90-%E6%9D%8E%E5%9C%A8%E9%8E%94%EF%BC%88%E3%82%A4%C2%B7%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%A8%E3%83%B3%EF%BC%89%E5%89%AF%E4%BC%9A%E9%95%B7/newsView/ked202206150023