ロシアのメドベージェフ前首相は15日、侵攻を受けるウクライナが「2年後の世界地図に存在すると、誰が言ったのだろう」と述べた。
ウクライナが次の冬の燃料不足を見越し、液化天然ガス(LNG)購入資金を米国から調達して後から返済する案があるとの報道を受け、通信アプリに投稿した。

ウクライナ側は強く反発。現地メディアは「国の破壊がロシアの目的で、ドンバス地方の住民(保護)や北大西洋条約機構(NATO)の脅威が戦争の理由でないことをメドベージェフ氏が認めた」と指摘した。
 ポドリャク大統領府顧問もツイッターへの投稿で「ウクライナは過去から現在、未来にかけて存在し続ける。メドベージェフ氏が2年後にどうなっているかの方が問題だ」と皮肉った。
 メドベージェフ氏は2008~12年にロシア大統領を務めた後、20年まで首相。現在は安全保障会議副議長の立場にある。最近、通信アプリで過激な投稿を繰り返し、今月7日には反ロシア勢力を「消滅させる」と記して物議を醸していた。
 独立系メディアは5月下旬、ロシア大統領府関係者の話として、プーチン大統領の後継者になり得る人物として、メドベージェフ氏の名前も挙がっていると報道。ただ、支持率は低く、侵攻に乗じた人気取りという見方がもっぱらだ。(2022/06/17-07:07)

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022061600698&g=int