風俗嬢だった母親と、顔を一度も見たことがない客だった父親との間にできた俺は、豊島区池袋の病院で生まれ、すぐに茨城県日立市へ引っ越しました。母親は店を転々としていたので保育園や小学校にも行けず、風俗店の寮か、母親が働くお店などが遊び場でした。周りの風俗嬢のお姉さんの顔色を窺い、「どうしたらお菓子を買ってもらえるか」ばかり考えていた幼少期でした。
15歳のときに独立しました。ヤンチャな人たちも多い建設会社に就職し、癖のある彼らをいかにまとめ、家やビルを建てるという目標に向かう。“管理術”の基礎も、このときに学んだように思います。
でも、ある日のことです。10代の後輩や60歳のおじさんらと、汚い格好でコンビニ飯を食べているときに、「俺、一生このままなのかな……」と妙に冷静になってしまった。砂埃にまみれて、顔は真っ黒になって。
もちろん、建設業は悪い仕事ではない。ただ下請けの下請けである俺には、輝く未来は見えるわけでもない。俺はまだ20代半ばなんだから、もっと輝ける場所があるはず……って。学歴がない自分でも勝負できる場所を考えたときに、ホストが真っ先に浮かびました。単純にテレビの影響です(笑)。
1年勝負してダメだったら、建築の仕事に出戻りする。そう覚悟を決めて28歳のときに上京しました。
https://bizspa.jp/post-612413/3/