一方、ビッグマックは話が別だ。箱から取り出したら両手で持ちあげ、机との平行を維持しながら慎重に口元まで運ばねばならない。
仮に、ビッグマック一口目の直後にコーラを欲したとしよう。コーラの入ったカップを持つべく、再び元の箱に慎重に着陸させなければならない。
無論この間、あなたのスマホにLINEが届いても確認することはできないし、ニュース速報が入っても、着陸完了までその内容はお預けだ。

ラップでお願いします
 
たしかに、そう考えるとビッグマック、不自由な気がしてきたが、実はこの問題を解決する方法があるという。ヘビーマックユーザー(パソコンはwindows)を自認する、39歳男性独身会社役員が言う。

「注文時に、“紙でお願いします”と付け加えると、他のバーガーと同じように袋状の紙に包んで出してくれますよ」

 なんと、そんな裏技があったのか――。驚きとともに記者も、都内のマクドナルドに向かい、ビッグマックのセットを注文した。ドリンクの種類、ポテトのサイズを問われ、すらすらとオーダー。店員さんもここまではよどみなく、注文内容を端末に入力していった。

「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」

――あの、ビッグマックですが、紙で包んでいただけますでしょうか。

「え? あ、はい!」

 これまでの流れるような動きが一瞬完全に止まった店員さん、すぐに我に返ると、ポケットから白い紙を取り出し、ボールペンで「〇〇〇番、ビッグマック ラップ」と走り書き、厨房を統括していると思しき女性にそのメモを渡し、さらに口頭で「ラップでお願いします!」と念を押した。

 しばらくすると出てきたビックマック。詳しくは写真をご覧いただきたいが、なんの違和感もなく、紙袋に包まれて登場。なんなく片手で食すことができた。
ちなみに隣の席のサラリーマン客もビッグマックだったが、やはり「両手持ち平行食べ」を敢行しており、他の作業に入る度、離着陸を繰り返していた。

マクドナルドのFUNを感じて
 
なぜ、ビッグマックを箱で提供し続けているのか、そして今後、紙への変更はあるのか。日本マクドナルドの広報に問い合わせた。

――現在、ビッグマックを箱で提供されている理由をお教えください。

「商品の具材の内容や高さなどに応じて、形が崩れないよう、またお召し上がりいただきやすいように包装の種類を分けております。また、ビッグマックは宝箱を開けたようなマクドナルドのFUNを感じていただきたいとの想いから、箱で提供させていただいております」

――ビッグマックを注文の際、店員さんに伝えると紙に変更できるというのは全店共通のサービスなのでしょうか。

「店舗によって異なりますが、ご要望があった場合、紙で包んでご提供している店舗もございます。お客様のご要望にできる範囲でお応えする形で、店舗ごとの判断で実施させていただいているサービスとなります」

https://www.dailyshincho.jp/article/2022/06180600/

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