「骨太」早くも方針転々、信念なき岸田首相の高支持率はいつまで
https://news.yahoo.co.jp/articles/5cd23a333eed7a979215bac47566556df17f3c8a

「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」を立ち上げて初会合を開いたのは5月11日だった。1週間に1度という異例のペースで会議を開催したが、当然、「骨太の方針」には間に合わず、「感染症対応を客観的に評価し、次の感染症危機に備えて、本年6月を目途に、危機に迅速・的確に対応するための司令塔機能の強化や感染症法の在り方、保健医療体制の確保など、中長期的観点から必要な対応を取りまとめる」と書かれるだけに終わった。

もちろん、「感染症危機管理庁」という言う語句はどこにもない。

有識者会議は、首相が会見した6月15日に、報告書をまとめたが、
そこにも「感染症危機管理庁」という語句は見当たらない。
有識者会議のメンバーによると、もともと司令塔機能の強化を提言するための会議だったはずなのに、
事務方からは「司令塔機能強化の具体的な提案はやめて欲しい。
十分な議論をする時間がなかったので、報告書には盛り込めない」と言われたという。

報告書には「総理が司令塔となって行政各部を指揮命令し一元的に感染症対策を行う体制を強化すること」
といった当たり前の方向性が示されただけだった。

にもかかわらず、総理がその日の会見で「感染症危機管理庁」を表明したのだ。
6月17日に政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部」を開いて、
「内閣感染症危機管理庁(仮称)」の創設を決定。
組織決定した形は繕ったが、「首相周辺の思いつき」(経済官庁幹部)と言われても仕方がない打ち出し方だった。