ウクライナ情勢を背景に拍車がかかっているインフレによって、世界各地で暮らしへの影響が広がっています。
物価の上昇率が40年ぶりの水準に達したイギリスでは大規模なデモが行われ、参加者は生活が一段と苦しくなっているとして賃金の引き上げを訴えました。

ロンドンで18日に行われたこのデモには、労働組合の呼びかけで全国各地から集まった数千人が参加しました。

イギリスでは、4月の消費者物価指数が去年の同じ月と比べて9%上昇しておよそ40年ぶりという記録的な水準に達し、ガソリン価格をはじめ光熱費や食品などが大きく値上がりしています。

デモに参加した人たちは物価の高騰にもかかわらず賃金が十分に上がらず生活が一段と苦しくなっているとして「正当な賃金を支払え」などと声をあげながらおよそ1時間にわたって行進しました。

また、インフレ対策が不十分だとしてジョンソン首相の退陣を求める人もいました。

デモに参加した60代の女性は「一生懸命働いているのだから、普通の暮らしを送ることができる、高いインフレ率に釣り合った正当な給与を求めている」と訴えていました。

インフレはウクライナ情勢を背景に拍車がかかって収束する兆しが見えておらず、世界各国で大きな課題になっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220619/K10013678141_2206182254_0619051654_01_02.jpg
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220619/k10013678141000.html