今や死語!?「チョークレバーやキック始動」は最終的にどうなった?
日々、バイクのテクノロジーは格段の進化を遂げている。ひと昔前では当たり前のように備わっていたメカニズムが過去のものになってしまうことも珍しくない。この記事ではそんな懐かしの「失われたメカニズム」をいくつか紹介しよう。
ここ20年での進化において代表的なのは、燃料供給装置がキャブレターからインジェクションに変わったことだろう。当初は大型バイクから始まったインジェクションへの流れは、いつしか原付スクーターまで拡大した。
いまや新車でキャブレターを使っているバイクを見つけることは難しい。少なくとも日本メーカーの国内モデルでは皆無に近いといえる。
そしてキャブレターがなくなったことで消えたのが「チョーク」機能だ。かつてはハンドルなどに備わるレバーを引くことでチョークを効かせ、それからエンジンを始動していた。
チョークレバーを引くと、キャブレターが吸い出す燃料が増える(燃調が濃くなる)ように設計されている。それにより寒い時期などの始動性を上げるという機能だ。
そうして始動させたエンジンが暖まってきたらチョークレバーを戻し、それから走り出すという儀式が必要だった。
そんなチョークレバーは必ずしも「インジェクションが主流になったから消えた」というわけではない。
キャブレター時代の晩期には、温度によって作動するオートチョーク機構を採用したモデルもあり、またインジェクション車でもアイドリング回転数をレバー操作で上げるファーストアイドル機構を採用したモデルもあった。
始動方式も進化している!! キック→セル……将来的にはどうなる?
さて、エンジン始動といえば、最近ではセルモーターを回してエンジンをかけることが当たり前となっているが、かつてはキックによってエンジンを始動することが基本という時代もあった。
いまでもホンダ スーパーカブなどはセルとキックを併用したメカニズムとなっているが、これはバッテリーが弱ってしまったときでもエンジンをかけられるようにするためだ。
おそらく国産のバイクで、最後までキック式スターターだけの設定だったのは2021年に惜しくも生産終了となったヤマハ SR400だ。あえて最後までキック式だけとしたのは、そのエンジン始動シークエンスがひとつの文化と捉えられていたからだろう。
(以下ソース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/37b085061546831a9996f621b08ba9576bea72f1