5億円過大支給、保育所から「もらいすぎでは」と指摘あったが…確認せずミス見過ごし

東京都葛飾区が区内の私立認可保育所に対して5億円超の補助金を過大支給していた問題で、区は23日、誤った支給が始まった2018年度に、保育所から補助金額の算定ミスの可能性を指摘されていたことを明らかにした。この際、区は十分な確認作業をせずに、ミスを見過ごしていたという。


補助金はパートの保育士を雇用した保育所に支給しているもので、過大支給は、区が作成した表計算ソフト(エクセル)の計算式のミスが原因だった。

この日は、区議会保健福祉委員会が開かれ、区の担当者が、18年度に保育所から「(補助金の)額が多いが、もらいすぎではないか」と問い合わせがあったことを明らかにした。

区では手計算で算定額を調べるといったチェックは行わず、問い合わせについての情報共有もできていなかったといい、担当者は「組織の責任を果たせず反省している」と陳謝した。

区ではその後も補助金の十分なチェックを行わず、過大支給額は5億1000万円余りに膨れあがった。区は当初、返還を求める方針だったが、数千万円単位の負担がかかる保育所もあり、適正に使われていた場合は、返還を求めない方向で検討を進めている。

委員会後、青木克徳区長は「区で調査し、パート保育士の人件費以外に使われた分は返還を求めたい」と話した。

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