「人の気持ちがわからない」発達障害の私が悩んだ〝友達の定義〟 相手を慕うからこそ「友達」と言えず…

小さい頃は「友達」という意味がよく分かっていませんでした。
「友達はいますか?」という質問をされたら「友達の定義とは……?」という気持ちになっていました。

先輩、後輩、クラスメイトというカテゴリーは分かるのですが、
友達という存在がフワっとしたものに感じており、どこからが友達なのか分かりませんでした。
「家族」も戸籍上の決まりがあるので、理解はできました。

そして、いつも遊んでいる子から「友達だよね」と言われると、少し思考が止まっていました。
この言葉に対して「そもそも友達って何?」と聞いてしまうと面倒な子だと思われるので、
この小さな疑問をずっと幼少期からためていました。

私の頭の中に「友達」というカテゴリーがなかったので、自分から本心で「私たち、お友達だね」と言ったことはありません。
その最たる理由は、友達というフワっとした関係が私の中では無責任に思えていたからでした。

友達は都合の良いときに会い、笑いたいときに笑いますが、大変なときは特に一緒にいるわけでもない気がしたのです。
恋人や兄弟より距離が近いものでもないので、とても難しかったです。

こんなことを考えず一緒に遊べば良いだけなのですが、友達という言葉自体がすごく気になっていました。

私はずっと昔から、好きな人と関わったなら一生添い遂げたいというような気持ちがあり、
クラス替えだけでも疎遠になってしまう「友達」というカテゴリーに、
大切な人を入れ込むことが難しかったのだと思います。

友達とは「進学やクラス替えで疎遠になる人」であり、「大人になったら絶対に関わらない存在」と感じてしまい、
漠然とした大きな寂しさがありました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d2e0db417bfe018c97df4ecaa7b2cdd193e8c01e